結論を述べますと、超伝導体においてオームの法則は成り立ちません。
普通の物質(超伝導ではない)では、物質の抵抗は不純物からの非弾性散乱よって生じます。
つまり、不純物が存在しなければスイスイ進む電子が、不純物で散乱を受けることによって
有限の抵抗値を持つようになるというわけですね。
さて、オームの法則はこのような物質中の電子が不純物などにより散乱を受けることから生じる抵抗
(散逸的な伝導による抵抗)を記述します。簡単なモデルでは、緩和時間

を仮定して、
キャリア(電子ですね)についての運動方程式を立てることでオームの法則を再現できます。
しかし、超伝導では状況が異なっているわけですね。
単純な超伝導においては、そのメカニズムが"BCS理論"というものによって一応の解決を見たとされます。
この理論は超伝導対中の電子が「クーパー対」という対を作って安定化するというものであって、超伝導体中に
おける電気伝導はこのクーパー対が担っているとされます。このクーパー対は先に言ったようにエネルギー的に
安定ですから、不純物による散乱で壊れることがありません。そしてこれはクーパー対が不純物による
非弾性散乱を受けないことを意味します。
この点において超伝導は常伝導(普通の伝導)とは本質的に異なっているわけですから、
超伝導体においてオームの法則が成り立たなくても別に不思議はないわけです。
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2011-02-04 02:39:06